5月30日(月)

昨日に引き続き、梱包作業を行う。
台風2号の影響で、強い雨と強い風。気温も、9度まで下がる。寒い。

6時    起床

6時30分  朝食

       雨のため畑作業中止。

7時15分   黒潮旅館出発
    
7時30分   作業開始

       漁協関係者の方の協力もあり、昨日定めた目標分の作業がほぼ終了したので、資料群2-1の梱包作業にも着手。

12時    昼食

13時30分  作業再開
13時50分  佐野所長到着。
       資料群2-1の梱包作業も終了。ラベル貼りと後片付け以外の全工程が完了。

18時    夕食
       最後の晩餐。漁協元組合長の水上さんから、ビールの差し入れあり。
       旅館の堺さん、避難民の方々とも交流。

21時30分  ミーティング。一人一言。ラベルと写真の確認作業。
11時30分  作業終了。

●作業の進捗状況

全資料群の梱包作業が終了。1000以上の袋に詰め、総数150箱以上の梱包作業を終了した。
明日は、段ボールにラベルを張り、冷凍業者にすぐ引き渡せる状態にする。


●プロジェクトに参加して(発言順)

佐野所長
今回の活動は、常民研にとっても意味あるプロジェクトであった。常民研の活動は、下から目線の活動であるが、それが結果的に国との連絡が取れて、震災レスキューにつながった。そういう意味で、震災というマイナス面がプラスにできたのではないか。人と人のつながりもできた。学長の決断によって始まった震災援助活動であったが、それは学長の歴史家としての目があったからで、高く評価できるのではないか。

関口
今回は何かしたいと思いつつ何もできないでいたところで、常民研の活動があり、前日に急きょ決定したが、現地を見て作業ができたのは良かった。
現地の方の「神奈川大学の事は忘れない」「大島の事を忘れないで」のお言葉を心に留め、このまま捨て置くことはできないという思いを新たにした。

田島先生
色々作業をしたが、この資料を使って何をしたいのかを考えさせられた。歴史にとってもこの活動がどのような意味を持つのか考えさせられた。
学長の決断は素晴らしいと思う。しかし、学長に我々の活動が伝わっているかどうかわからないので、今回の我々の活動とその成果をぜひ伝えていただきたい。

岡田
今回のように直に資料に触れられる機会は少ないので感慨深く、日常使っていたような文書が資料としての価値を持つというということを実感することができ、興味深かった。

小熊先生
このような資料に触れる機会は少ないが、ここのように資料が多種多様に残っている事例は少ないということを知り、興味深かった。
たんなる漁業の組合にとどまらず、島の活動全体にかかわる活動があったということに驚きを感じている。
漁業の活動の転換の歴史が垣間見え、興味深く、常民研で何ができるのではないかという思いを新たにした。
常民研はボトムアップの活動をしているが、その活動により国を動かしたということに、成果が表れていると思う。

伊津野
現地の人の気持ちを知りたいと思い参加した。今回現地の方の話を聞けてよかった。

高野
研究という観点で参加したわけではなく、ニュースなどで流れている被災地の状況を自分の目で確認したいと思ったのと、自ら何かをしなければという思いで参加した。
我々の歴史というものが今回携わったような文書の形で残っているが、多くの歴史や文書が消えてしまっているのだという思いを持った。

窪田
何もしないでよいのかという思いを持っていたところに、今回のプロジェクトがあった。
多くの人数がそろい、多くの文書が救えたが、今回のように手を差し伸べることができる例は少なく、
消えてしまった記録の事を思うと心が痛む。常民研の持つ複製資料の活用について考えさせられた。


今回のように大事な資料を守ることができてよかった。これからも今回のような機会があれば参加したい。

白井
若狭の方でも知人の学者が文書レスキューの活動を行っており、ニュースでも流されていたが、今回の活動は周知がなされていなかった。
今回のような活動を神奈川大学もすでに行っていたことを知り、自分も何かしなくてはと思っていたので参加した。
建築などの観点においても、海に関する観点を向けなくてはならないという思いを抱き、今回の活動により資料をつぶさに残すという活動が出来たことは有意義であった。

田上先生
リーダーがその都度変わるという活動は上手くいかないのが常であるが、今回は常民研および、歴民の下地ができており、上手く活動ができたのがよかった。
震災という現象により、人の結びつきが新たに強固になったというのは、得る部分が大きかった。
一致団結した時の強さを実感できたこと、ひとつ残らずやり遂げることが出来たということは評価に値するであろう。